高血圧症は動脈硬化を発症させ、全身の血流障害によりあらゆる疾患の誘因となる生活習慣病の代表であり、その早期診断・早期治療は健康を維持するために最優先が必要です。
- ①まずは、高血圧症の原因の評価が必要です。ほとんどの原因は本態性といって体質によりますが、まれに、褐色細胞腫、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、腎臓病(CKD)などが原因となっている事があり、見過ごしますと適切な治療が出来なくなります。
- ②頻繁に脂質異常症・糖尿病・睡眠時無呼吸症候群を合併するため、確認を行います。
- ③投薬の指標とする血圧は外来でのみの測定では不十分で、自宅で朝、朝食前の血圧測定が必須であり、ご協力いただきます。
- ④最も重要な血圧値は家庭での測定ですが、1日約1万回ある血圧のうち数回の血圧値のみで薬の調整をするのでは十分ではありません。その補助として全身の動脈硬化の評価を行っております。心臓、腎臓、頸動脈、腹部大血管、腎血管などをエコー検査で定期的に評価し、確実なコントロールを目指しています。
- ⑤薬には副作用の確認の為、定期的な血液検査が必要です。ビタミン剤でも漢方薬でも同様です。
- ⑥合併症の評価:血圧治療の開始が遅れた方は、症状が見られなくとも合併症が併発している可能性があります。虚血性心疾患、腎臓病、認知症などについて定期的にチェック致します。
- ⑦ガンについても注意が必要です。高血圧とがんとの合併頻度の高いことが報告されており、折角、高血圧治療により動脈硬化を予防できても、ガンを見逃しては元も子もありません。当クリニックでは定期的なエコー検査により症状が出ていない少しでも早期に発見する努力を行っております。特に肝臓ガンは進行が速く、症状で出たときには治療が困難なことが多いため、注意が必要です。
- ①血液検査は薬の副作用、腎機能障害の進行、脂質異常、肝障害の早期発見に必要です。また、当クリニックでは血液検査結果をもとに生活習慣病に必要な基本的な食事指導、栄養障害の予防を行っています。
- ②血液検査は3か月1回の頻度でほぼ基本的情報が得られるように行っています。1回で全ての項目の検査ができないので2回行うことで可能となります。
Q.薬を始めたら辞められないのですか
A.薬は麻薬ではありませんので、一度始めた薬はいつでも中止可能ですが、薬の効果はほぼ1日でなくなり、血圧が再び上昇してしまうので継続が必要です。
Q.今まで高血圧でもなんともなかったのに治療が必要ですか
A.高血圧症はサイレントキラーと言って、症状がない間もすでに動脈硬化が進んでおり、元気な方が突然、心筋梗塞、脳出血になることが多々あり、残念なことです。治療は早く始めるほど合併症が予防でき、最終的に少ない薬でのコントロールが可能です。
Q.薬の副作用が心配です
A.残念ながらビタミン剤、漢方薬でも副作用があり得ます。その頻度はまれではありますが、大事に至らぬよう定期的な血液検査により早期発見を心がけております。
